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フランク ミュラー v.s. フランク三浦 -商標の判決シリーズ

  • by ライトハウス国際特許事務所 / 2016.08.03
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今回は、「フランク ミュラー」、「FRANK MULLER」(下記引用商標)等の商標権者が、
「フランク三浦」(下記本件商標)(㈱ディンクス)の商標登録の無効を求めた事件について
ご紹介いたします(平成27年(行ケ)第10219号)。

特許庁の審判では無効と判断されましたが、知財高裁ではその審決が取り消されました。

争点は、主に「フランク三浦」(下記本件商標)が、
「フランク ミュラー」、「FRANK MULLER」(下記引用商標)等の商標に類似するか、
フランク ミュラー側の商品と混同を生じるおそれのある商標に該当するか、という点です。

 【本件商標】      【引用商標】
フランク三浦 vs FRANK-MULLER
           「フランク ミュラー」(標準文字)等

知財高裁では、両者は、称呼(読み方)は似ているが、外観(見た目)において区別できるものであり、観念(意味合い)においても大きく異なるものであるから、類似するものではないと判断されました。

また、両者は称呼は似ているものの、時計については商品の出所を識別する際、外観と観念も重視されるものであり、フランク ミュラー側が日本人の姓又は日本の地名を用いた商標を使用している事実もないことから、混同を生ずるおそれがある商標に該当するものでもないと判断されました。
FRANK MULLER vs FrankMiura
(左)「FRANK MULLER」http://watchland-gallery.jp/collection/detail/01777.htmlより
(右)「フランク三浦」http://tensaitokeishi.jp/shopdetail/000000000065/ct2/page1/order/より

フランク ミュラー側は、両者の商品の外観が酷似している点等を主張しましたが、
㈱ディンクス側がそのような商品の販売を開始したのは登録査定後のことであること、
高級ブランド商品を製造販売するフランク ミュラー側が㈱ディンクス側のような商品を
製造販売することは考え難いこと等から、混同が生ずるものではないと判断されました。

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